現役高専生が伝えたい高専!メリット・デメリット編

こんにちは,Joshuaです。

今回は,現役高専生である私が考えるメリットとデメリットを,

それぞれ順位付けしてまとめています。

高専に入学したいと思っている中学生や,高校受験を控えている保護者の方にぜひ見ていただきたい内容に仕上げております。

「そもそも高専って何?」という状態の方はこちらをご覧ください。

高専に入学したいなら…

高専に入学したいと思っているなら,当然ですが授業についていけなくてはいけません。

理系・専門の科目が好き・得意なら特に問題ありません。

ですが,正直授業の内容が理解できて,努力できる人の方が向いていると思います。

専門教科や数学,物理が得意でなくても,好きでなくても興味がなくても構いません。

卒業するには,授業を聞いて理解さえできれば何も問題ありません。

自分が理系に向いてないと感じていても,

メリットのために割り切って授業を聞ける・学べる人なら十分についていけます。

理系のセンスがあるに越したことはないですが,

一番はしっかり授業を聞ける集中力・理解力が重要です。

それでは,まずはメリットから見ていきましょう。

高専のメリット

就職率が100%! でもそれだけじゃない‼

現役の高専生として感じた,最も大きなメリットは就職です。断言します。

高専からの就職が良いという話は聞いたことがあるかもしれません。

実際,高専生の就職率は毎年ほぼ100%をキープし続けていますが,

就職率100%が最も大きなメリットなのではありません。

ただ就職しやすいだけではないのです。

大手企業へ就職しやすい‼

私が個人的に最も推したい高専のメリットです。

基本的に,高専は各企業から求人票が届き,

多くの学生はその中から就職したい企業を選択します(学校推薦)。

この求人を送ってきてくれる企業の中に,東証一部などの大手企業が多数存在します。

実際,私自身もこの求人の中から学校推薦で東証一部の超大手メーカーから内定を頂きました。

私の友人も,多数が東証一部などのメーカーに就職しています。

そのような大手企業の採用大学を確認すると,旧帝大や難関国公立,早慶上理やGMARCHなどが多く,ほぼ間違いなく学歴を見られていました。

さらに内定者の懇親会では,特に大学院生(修士)の割合が非常に高く,高専生は確認できましたが学部生はいませんでした。

私は専攻科生ですので,同級生(学部)たちと同じタイミングでの就活となったのですが,

自分が中学時代の友人と同様に高校・大学に進んでいれば,今回内定を頂いた企業には就職できなかったと思います。

このように,大学の理系学部からでは就職できない大手企業に就職できる可能性が非常に高いです。

将来,いつか大手企業に入りたい人と考えている方は,新卒での入社が最も簡単だと考えます。

新卒では基本的にポテンシャル(見込み)採用ですから,”優秀そうに”見せれば大手に一定の待遇で入社できます。

高専では,このようなルートを最も選択しやすい環境だと考えます。

地元・地域企業へ就職しやすい!

高専からの就職で割合が多いのは,地元企業への就職です。

地元・地域企業の優良な中小企業へ就職しやすいのが,高専の大きな特徴であり,メリットです。

高専は地方にも多くありますから,自分の住んでいる地域で就職したい方にとっては,

何よりも大きなメリットとなります。

また,ついでにはなりますが,仮に就職試験や大学への編入学試験に失敗した場合でも,

地元企業が失敗した学生の受け皿になってくれる場合があります。

私のクラスメイトでも実際にいましたが,くれぐれもこれはおまけ程度です。

このおかげで就職率100%を維持しているとも言えますが。

進学もしやすい!

国立大学に3年次編入できる

高専卒業後の進学も,大学受験と比べてハードルが低いです。

進学でも専攻科と大学への3年次編入がありますが,

大学院進学を考えているなら編入を勧めます

大学院は研究活動がメインですが,院進のタイミングで必然的に研究室が変わることになり,

多少なり研究テーマが変わる可能性が高くなりますので,

院進の意味が薄れる可能性が大です(共同研究をしているなら話は別ですが)。

ですので,可能なら編入の段階で研究室および指導教員をある程度狙っておくべきだと考えます。

様々な大学(主に国立)が3年次編入試験を実施していますが,日程と費用さえ許せば何校でも受験できます。さらに,教科数も少ないところが多く(数学,英語,各専門教科など),受験勉強の時間と量は一般的な大学受験と比較するとかなり少なくなるはずです。

3年次編入した場合に生じる(かもしれない)デメリットについては,また後ほど解説します。

専攻科はコスパ良し!

高専卒業後の進学先として,専攻科も定番の進学先になっています。

専攻科に進学することの一番のメリットは,何よりもコスパの良さです。

単純に,大学と比較して授業料が半額以下です。

以下に,簡単に高校入学から大学卒業までの比較をしてみました。

  入学金授業料   入学金授業料
公立高校1年 5,650 118,800高専本科1年 84,600 234,600
 2年  118,800 2年 234,600
 3年  118,800 3年 234,600
国立大学1年 282,000 535,800 4年 234,600
 2年  535,800 5年 234,600
 3年  535,800高専専攻科1年 84,600 234,600
 4年  535,800 2年 234,600
合計 287,6502,499,600 合計 169,2001,642,200
総合計  2,787,250 総合計  1,811,400

参考:東京都教育委員会ホームページ京都大学ホームページ東京工業高等専門学校ホームページ

高校,大学ともに比較的安い県立高校,国立大学の費用で計算しましたが,

最終的に975,850円も高専専攻科の方が安くなっています

同じ大卒資格ですが,その取得にかかる費用は歴然です。

高専専攻科と大学で最終的な授業内容には大差ないですから,

学べる内容と価格を考えると間違いなくコスパが良いです。

しかも学校推薦による就職先に大手企業多数。正直文句のつけようがありません。

実習・実験が充実!

高専の授業を受ける一番のメリットは,実習と実験です。

1年生から5年生,あるいは専攻科1年まで,欠かさず実習・実験の時間があります。

一般的な大学の工学部との授業内容で最も大きな差だと思います。

機械系なら実際に旋盤で切削したり,溶接をしたりと,図面を見て製品を作ったりしますし,

土木系なら測量をしたりします。

地方国立大の博士卒である,私の研究室の指導教員は,

「大学での実習は旋盤を回してみた程度で,溶接や鋳造などはしたことがない」

「現場の技術を知っているのは間違いなく大きなメリット」

「高専生は学部卒よりも手を動かす能力が圧倒的に高い,優秀。」

と評価しています。

一度民間企業に入社したのちに高専の教員になった方からも,授業内で

「実際に設計などで図面を書くときに,作る過程と完成品のイメージすることが大切」

「設計において,現場の人が作れる,使いやすい設計にすることを考える必要がある」

と教えていただきました。

実際の機械を触ってモノを製作した経験があると理論以上の難しさや

可能な加工精度なども,自らの経験から予測することができます。

このような面から,この実習・実験の意義は大きく,大学にはないメリットになります。

また,座学だけではなく体を動かして物を作ることは単純に楽しいです。

先ほど,「高専専攻科と大学で最終的な授業内容には大差ない」と書きましたが,

実習・実験を加味すると高専の授業の方が質が高いと言っても過言ではないでしょう。

その他のメリット

ここまで就職,進学,費用,実習・実験といった大きなメリットを挙げてきましたが,

ここからはあまり言及されない比較的小さなメリットも挙げていきたいと思います。

部活もそれなりにできる

意外かもしれませんが,そこそこ部活動に力を入れている学校も多いです。

運動部なら3年までは一般高校同様に総体や新人戦にも出場できますし,

通称「高専大会」と呼ばれる,高専だけの総体もあります。

これがかなりの確率で県外遠征になるので結構楽しいです。

全国高専大会になれば,交通費の補助も出るので格安で観光できることも。

もちろん高校総体に比べるとレベルは落ちますが,

ごく稀ではありますが,学校によってはスポーツ推薦入学を取り入れていたりもしますし,

インターハイに出場している学校・学生もいます。

また,部活動の種類も多いですし,ロボコンも熱心に取り組んでいたりと,

勉強だけの高専生活を過ごす学生は少ないです。

長期休暇が長い!

高専は大学と同じ高等教育機関なので,大学と同じような授業日程で進みます。

そのため,夏休みや春休みの長期休暇がかなり長いです。

夏休みは8月の初旬~9月末まで約2か月,春休みは3月いっぱいとまるまる1か月あります。

この期間に友人と長期旅行に行ったりする学生も少なくないです。

ただ,3年生までは,一般高校に進学した友人と休みが合わないかも,という問題点があります。

やっとテストを終えて休みに入った!久々に中学時代の友人と遊びたい!と思って連絡してみると

「明日から学校始まるんだけど」あるいは「既に予定が…」という可能性も十分にあります。

4年生になり,友人たちも大学生になるとある程度同じ日程なので大きな問題ではないですけどね。

どちらにせよ,長期休暇が長いことは,大多数の方には嬉しいことでしょう。

校則が緩め

先に申し上げておくと,この観点については,学校によります。

ですが,スマホの持ち込み禁止などは基本的にない(はず)です。

授業によっては,スマホで資料を配布したり,小テストを実施したりもしますので,

恐らく持ち込み禁止はないはずです。

また,3年生までは制服を採用している学校が多いですが,一切制服がない学校もあります。

学校による差が大きいでしょうが,高校と比較すると多少なり緩めだと思います。

バイク通学ができる!

これも学校によると思いますが,

早ければ2年生の夏休み明けからバイク通学ができます。

ただ,バイク通学のできる通学距離の範囲は決まっていますので,

近すぎる,あるいは遠すぎる人はできないかもしれません。

高専のデメリット

留年率が高い⁉

高専が気になっていて,ギリギリで入学できても留年しそう…と,心配な方もおられると思います。

大学と同じ高等教育機関である高専では,赤点(欠点)は60点に設定されています。

基本的には最終成績が60点に満たないと単位が認められず(落単),

1年で必修科目を8単位落とすと留年です。

1年生の時点で,だいたい2~3名程度の留年生がクラスに交じっていますし,

多い時にはとある学科で10人が留年したこともありました。

決して珍しくはないですから,自分の同級生が知らないうちに留年していることもあります。

私が在籍している高専では,難しい教科(物理など?)が1年生の授業から外されるなど,

低学年での留年を減らすためにカリキュラムが改訂されました。

正直,しっかり授業を聞いていればあまり心配するポイントではないと思います。

レポートが多い

個人的にはレポートの大変さが1番厄介かと思います。

低学年のうちは少ないものの,学年が上がり専門教科が増えてくると同時に,

レポートも多数課されるようになります。

個人的には,専攻科1年生のときが数も多く,質も求められるので最もきつかったです。

締め切りが重なることもありますから,逆算して効率的に進めることが重要です。

それができないと,締め切り前日に徹夜する羽目になります。

しかし,面倒だなぁ~,と思って提出しないと,知らないうちに成績がとんでもないことになります。

多くの教科で,最終成績の7~8割をテストの点数として,残りをレポート点としています。

ですから,試験で60点超えたから余裕だと思ってレポートを出していないと,

実は成績ギリギリだった,あるいは落単していたなんてことも起こりえます。

ちなみに,友人のものを丸パクリしてばれると両者とも0点になりますから,参考程度にしましょう。

女子学生が少ない

女子学生の少なさも,高専の大きな特徴です。

特に機械系の学科は,クラス内に女子学生が1人だったり,全くいないことも。

電気系,化学系,土木系,には比較的多いですが,それでもクラス40人中5~6人程度です。

単純に母数が少ないですから,気の合う友人,あるいは恋人が見つかる可能性が低いです。

英語力が伸びない

中学校の先生が,「高専は英語必要ないよ」と言っているのを聞いた方もいるかもしれません。

半分正解です。

英語が必要ないのではなく,単純に求められる(授業で扱う)レベルが低すぎるだけです。

高専生のTOEIC平均スコアは,IPテストで352点,公開テストで460点と,

大学生平均と比較しても80~100点ほど低くなっています。

ですが,就職後(入社後)や編入試験で一定以上のスコアが必要になることがありますし,

グローバルな時代ですから,英語ができて損することはありません。

もう少し英語関連を強化しても良いんじゃないのか,とは本当に思います。

英語は自分で力をつけるしかないですから,どれだけ自分で勉強できるかにかかっています。

その他のデメリット

メリット同様,あまり言及されない小さなデメリットを挙げていきます。

学校による違いが大きいかもしれませんので,参考程度に。

クセのある先生が多い

基本的に高専の教員は博士卒です。

28歳まで学生として専門分野の研究ばかりしていた人たちですから,不思議な方もいます。

授業が本業ではないので,先生によっては分かりにくいこともしばしば。

学級閉鎖後は午後6時まで授業も

高専は,半期に最低15回と授業日数が決まっているため,

授業日数が足りないと各期末に詰め込まれることがあります。

警報が出て休みになったり,学級閉鎖で1週間休みともなると,授業日数を消化するために

再開後には1日5~6コマ詰め込まれることもあるため,午後6時頃まで授業を受けるなんてことも。

ごく稀なことですが,最低授業日数というのは高専の一つの特徴だと思います。

まとめ

私自身の経験を踏まえて,簡単に高専のメリットとデメリットをまとめてみました。

学校や,個人の感覚で多少の違いはあると思いますが,

大きなポイントは共通だと思います。

参考にするには十分だと自負していますが,この記事だけで判断することなく,

オープンスクール等に参加し,自分の目で見て,耳で聞いてしっかり考えて判断してください。

長くなりましたが,ここまで読んでいただきありがとうございました。

それではまた次回。Joshuaでした。

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